賃貸経営における鍵交換の必要性について

更新日:2021年10月28日



【目次】




なぜ、入居時の鍵交換が必要なのか?




近年、賃貸物件における合鍵を使った犯罪が増えています。

特に管理会社の社員や前入居者が持っている合鍵を使っての犯行が増えています。


本来、鍵は入居者の命と財産を守る鍵であり、入居者からすればその一本の鍵にすべてを託すということになります。


入居者入れ替えの際の鍵交換は、最低限の防犯対策です。



【事件簿ファイル1】

2017年 3 月、約6万戸を管理する北海道大手の不動産会社(札幌市中央区)の元従業員が、在職中に合い鍵を使い管理物件の入居者宅に窃盗目的で侵入したとして逮捕された。

逮捕された元社員は旭川市内の店舗に2003 年から16 年 11 月まで約 13 年間勤務していた北海道警察本部は元社員の自宅から約200 本の合い鍵を押収している。



【事件簿ファイル2】

2018年 4 月 8 日、岐阜県警可児署は、住居侵入と窃盗の疑いで可児郡御嵩町古屋敷、派遣社員の男性容疑者(28)を逮捕した。

逮捕容疑は、男性会社員(20)が当時住んでいた同町のアパートの部屋に侵入し、乗用車のエンジンキーを盗んで駐車場から男性の妻(19)の乗用車など(時価計約42万円)を盗んだ疑い。

署によると、容疑者は昨年5月ごろまでこの部屋に住んでおり、合鍵を使って玄関から侵入。車には男性の妻の財布があり、盗んだ車で近くの現金自動預払機(ATM)に行き、現金を引き出そうとしたという。




もし、オーナー様が所有する部屋で合鍵を使った犯罪が発生したら?



鍵の管理に問題があれば最悪の場合損害賠償請求される事も考えられます。


賃貸経営をする上で防犯対策は最優先事項と言え、

オーナー様の所有する建物の資産価値を維持、向上させるものと言えるでしょう。






鍵の交換費用は、貸主、借主どちらがもつべき?


鍵交換の費用を誰が負担するかについては、

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に明記されています。


これによると、鍵の取替えは「入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、賃貸人の負担とすることが妥当と考えられる」とされています。



賃貸人が賃借人に対して負う義務とは?


・賃貸物件を使用収益させる義務(民法第601 条)

 使用収益とは・・・目的物を自ら使用したり、それによって利益を得ること

・賃貸物件の使用収益に必要な修繕を行う義務(民法第606 条)

・賃借人が支払った必要費に対する費用償還義務(民法第608 条)





鍵交換を行うもっとも適切なタイミングは?


鍵の交換のタイミングを間違うとせっかくの防犯対策も効果を無くしてしまいます。


前入居者が退去した直後や空室期間中に鍵交換を行うと、鍵が不特定多数の手に触れてしまい、鍵の最大の役割である防犯性・安全性を確保出来なくなります。


よって、鍵交換は契約締結後から入居までの間に、入居者立ち合いのもとで施工する必要があります。



実は鍵番号さえ知る事ができれば誰でもネットから簡単に複製することが可能です。


2016年9月には、愛媛県松山市で、女子大生が暮らすマンションの部屋に合鍵で侵入した容疑で男が逮捕される事件が起きました。

容疑者の男は、被害にあった女子大生のマンションに、管理会社の社員を装って訪問。

女子大生に鍵を提示させ、鍵番号をメモし、インターネットの合鍵販売業者を通じて合鍵を作成していたのです。



この事件を受けて、福岡県警ではポスターを作成し注意喚起を行っています。


最大のポイントは

  • 鍵本体が入居者以外の手に渡らない

  • 鍵番号を入居者以外わからない

  • オーナーは入居中の鍵を持たない





【鍵交換の適切なタイミング】




まとめ


鍵は入居者の命と財産を守る鍵であり、入居者入れ替えの際の鍵交換は、最低限の防犯対策であること、さらには正しい取り扱いをすることがオーナー様の大切な物件の資産価値を守ることにつながります。


鍵交換の相場は10,000円~25,000円、もしオーナー様負担で鍵交換をしたとしても高価な鍵を選択しても月々1,000円程度で済みます。

鍵交換費用は賃貸経営の必要経費とも考えられるでしょう。


今一度、鍵交換の重要性を考えるきっかけになってもらいたい。